直径1マイクロメートル未満の微細な泡「ウルトラファインバブル」を、美容やビジネスの現場で活用する動きが広がっている。 なかでも、施設が使用する水そのものを丸ごと変えてしまうアプローチが、建設・交通インフラ・医療福祉・住宅など、 水を扱うあらゆる現場で採用され始めている。編集部では、その代表格である「UFB DUAL®」の仕組みと導入現場を取材した。
UFB TECH株式会社(東京都中央区)が取り扱う「UFB DUAL®」は、水道の元栓(水道メーターの二次側)に 取り付けるだけで、施設内で使用するすべての水をウルトラファインバブル水に変える生成ノズルだ。 大規模な工事を必要とせず、外部動力も不要。特許技術により日本で初めて水道機器認証を取得した、 元栓設置型としては世界初の製品となる。
水道の元栓に取り付けるだけ|仕組みと対応口径
UFB DUAL®は、水道水の水圧のみでウルトラファインバブルを発生させる。電力などの外部動力を必要としないため、 メンテナンスフリーでランニングコストもかからない。ウルトラファインバブルは一度発生すると水中に数カ月間滞留するため、 元栓に一本設置するだけで、住宅から大規模施設まで、いつでもウルトラファインバブルを活用できる環境が実現する。
さまざまな配管に対応できるよう、一般家庭向けの13A・20A・25Aに加え、業務用としては40A・50Aの量産モデル、 特注対応で最大150Aまでのラインナップを用意している。
| 設置箇所 | 水道メーターの二次側(元栓) |
|---|---|
| 対応口径 | 13A・20A・25A(一般住宅)/ 40A・50A(量産モデル)/ 特注対応で最大150A |
| 動力 | 不要(水道水の水圧のみで生成) |
| 維持管理 | メンテナンスフリー・ランニングコストゼロ |
| 認証 | 水道機器認証取得(特許技術) |
13A(一般住宅)
20A(一般住宅)
25A(一般住宅)
40A(業務用)
なぜ「元栓一本」が合理的なのか
各部屋・各水栓ごとに浄水器やシャワーヘッドを設置する方法では、施設全体の配管内部まではケアできない。 UFB DUAL®は水道メーターの二次側という「大元」に設置することで、給水管から排水管、 そして最も詰まりやすい合流配管まで、建物のすべての配管を24時間365日洗浄し続ける。
配管の保護
ウルトラファインバブルを含む水には高い洗浄力があり、配管内部にバイオフィルム(ヌメリ)や尿石が付着しにくくなる。 日常的な水の使用がそのまま配管のメンテナンスになるため、高圧洗浄など定期的な清掃にかかる作業負担とコストの抑制が期待できる。
施工・維持管理のシンプルさ
設置するユニットが1本であるため、点検箇所が増えることはない。複雑な分岐配管を必要とせず、 限られたパイプスペースにも収まりやすい。これは設計の自由度を高め、施工・維持管理の効率化にもつながる。
導入実績|建設・交通インフラ・医療福祉・住宅、4つの現場から
UFB TECHが対応する領域は、建設・脱炭素、介護・福祉施設、医療・歯科、駅トイレ・公共施設、水産・食品と幅広い。 一般住宅にとどまらず、環境負荷の低減を目指す建設会社、公共交通機関、 24時間体制で入居者の生活を支える福祉施設、資産価値の維持を図る集合住宅まで、 幅広い現場で採用が進んでいる。ここでは、なかでも代表的な4つの導入事例を紹介する。
大成建設の排水処理技術「T-CARBON® UFB」にUFB DUAL®が採用
建設現場で発生する高アルカリ性排水を中和処理する技術「T-CARBON UFB」に、 ウルトラファインバブル生成ノズルとしてUFB DUAL®が採用された。 従来の曝気処理方式と比較し、中和に用いる炭酸ガスの添加量を70%削減。 標準的な排水処理設備に後付けで導入できるため、大規模な追加投資も不要という。
JR九州、駅トイレ美化プロジェクトにUFB DUAL®を導入
南久留米駅(福岡県久留米市)・肥前麓駅(佐賀県鳥栖市)の2駅のトイレに、 尿石汚れの剥離と臭い発生の防止を目的としてUFB DUAL®を設置。 清掃後も残りやすい尿石汚れへの対応に加え、清掃頻度の軽減による駅員業務の効率化、 排水管の詰まり抑制も期待され導入が決定した。
社会福祉法人恩徳福祉会、運営4施設の水道元栓に一斉導入
特別養護老人ホーム・障がい者支援施設など4拠点の水道元栓(40A)にUFB DUAL®を導入。 24時間体制で多くの入居者の生活を支える現場では、デリケートな肌への配慮と、 浴室・トイレなど水回りの衛生維持にかかるスタッフの清掃負担が課題だった。 UFB水の洗浄力・保湿保温効果・バイオフィルム抑制効果が、この2つの課題を同時に解決するとして採用された。
築38年マンション「ノーブルハイツ上杉」(仙台)、全戸に導入
経年による配管の老朽化対策として、全戸の水道元栓にUFB DUAL®を導入。 赤錆やスケールの付着を抑えることで大規模修繕のリスクとコストの低減を図るとともに、 「ウルトラファインバブル完備」という付加価値により、入居者への訴求力向上も狙う。
数字が語る効果|JR東日本との共同実証実験
UFB DUAL®の洗浄効果は、JR東日本との共同実証実験でも確認されている。 35年間にわたり駅トイレの配管に固着していた尿石層に対し、UFB水を通水したところ、 わずか100時間で尿石が完全に剥離した。物理的な清掃が困難な配管奥の汚れを、 日常的に水を流すだけで除去できることを示すデータであり、この知見は共同特許としても出願されている。
編集部として印象的だったのは、薬剤も特殊な清掃工程も使わず、日常的に水を流すだけで 35年分の汚れが剥離したという点だ。設備更新や大規模修繕に踏み切る一歩手前で、 まず配管内部から手を打てるという選択肢の意味は小さくない。
同社が手がける技術の実績はこの分野に留まらない。透析クリニック向けRO(逆浸透膜)水処理システムの領域では、 10年間RO膜交換なしで稼働を継続した事例があり、日本透析医学会でも過去6回にわたり発表されている。
丁寧なサポートで、相談から導入まで対応
UFB DUAL®の導入にあたっては、現地の配管状況や導入目的をヒアリングしたうえで、 施設ごとの設置計画を策定する。商品の納入・設置工事から運用開始まで、専門スタッフが一貫してサポートする。 施設の規模や予定流量に応じた最適なモデル選定、圧損計算、図面からの取り付け位置の相談も可能だ。
本レポートに記載の導入事例・実証データは、各社・各法人への取材およびUFB TECH株式会社発表資料に基づく。